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【インターモト2016】SS(スーパースポーツ)が11年ぶりに復活! ドゥカティが新モデルSuperSport発表

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ドゥカティは、2016年10月5日から9日までドイツのケルンで開催されたモーターサイクルショー インターモトで新たな車種「スーパースポーツ(Super Sport)」を発表しました。今回のインターモトでドゥカティが発表した中で最も注目されたこのモデルは一体どのようなバイクなのでしょうか。

2006年に販売が終了したドゥカティSSシリーズが復活



出典:Moto&Riders
ドゥカティが発表したこのスーパースポーツは、公道をメインで走るユーザーが快適で扱いやすいハンドリングと扱いやすいパワー感のエンジンを基準に設計されたバイクです。伝統のLツインエンジンを継承しつつレースでの勝利を狙ったハイパワーバイクを作っているドゥカティが100馬力ちょっとの比較的ローパワーなエンジンを搭載したバイクをリリースするとなると、ブランドイメージの汚点になるように思えますが、今回のスーパースポーツはドゥカティのイメージを形成してきた旧名車モデルの復刻という立ち位置であります。

出典:Moto-science
このスーパースポーツは1974年から2006年まで販売されたSS(スーパースポーツ)モデルの復刻という位置付けでしばしばいわれています。このバイクも当時衝撃のデビューだった916シリーズとは別で比較的ローパワーである空冷4ストロークデスモドロミック2バルブ90度V型2気筒エンジンを搭載されたものでした。今回のスーパースポーツは空冷から水冷エンジンに変わり、外観もハイテク感で満ち溢れています。水冷化は厳しくなった環境基準ユーロ4をクリアするために仕方ない変更ですが、外観はパニガーレと同様にスポーツバイクのオーラが漂っています。

よく見ればパニガーレと違った外観。そして快適性をもたらす設計



出典:Cycle News
スーパースポーツ注目点の一つ目は、エンジンにあります。ベールとなったのはハーパーモタード939(Hypermotard 939)のエンジン。テスタストレット11°水冷4ストロークデスモドロミック4バルブL型2気筒エンジンは3,000rpmで最大トルクの約80%を発生し、より高回転に回したとしても6,500rpmでピークパワー96.7Nmを発揮します。ストップアンドゴーが連続する街乗りでは、低回転のパワーは重要であり、このエンジン特性はそれをかなえてくれます。高

出典:ASH ON BIKES
ドゥカティの新しいエンジンテスタストレット11°についてあまり知らない方が多いと思います。エンジン名にも表されている11°とは、インテークバルブとエキゾーストバルブがオーバーラップする角度を示しています。オーバーラップとは吸気と排気いずれのバルブも開いている状態のことで、テスタストレッタ11°の場合、その間隔はクランクが2回転する720°のうち11°あるということを示している。
上画像はドゥカティ・ムルティストラーダ1200に搭載されているテスタストレット11°のエンジンであり、このエンジンパワー特性をドゥカティ1198と比較して示しているのが、下画像のグラフです。

出典:ASH ON BIKES

バルブオーバーラップアングルに関して、以下のような特徴があります。
大きなオーバーラップアングル
・高い充填効率(高回転時)
・高性能
小さなオーバーラップアングル
・工程ごとの変化の減少=より規則的な燃焼
・燃費の向上
・低排出ガス
ゆえに、今回のスーパースポーツはパニガーレに比べ燃費は良くトルクもあり、まさに街乗りの最適化がなされています。


出典:The Awesomer
スーパースポーツ注目点の2つ目は、人間工学に基づいたライディングポジションの快適化です。スーパースポーツは一見するとフルカウルレーサーバイク特有の前傾姿勢で窮屈なポジションでしょう。
人間工学に基づいたハンドル、シート、ステップを頂点とした三角形の形は、ライダーが操作するときの自由度、快適さ、汎用性に最も適したものとし、スポーツハンドリングをもたらします。


出典:Cycle News


出典:Cycle News
空力保護のため、アッパーカウルのスクリーンは約5cm手動であげることができ、高速道路走行にはうれしい機能といえます。ハンドルバーは高めになっており、負担の大きな上半身の前傾や手首に過度の負担がなく、ステップの位置はコントロールを最大化しながら疲れ膝を防ぐことができます。

出典:Cycle News

出典:Cycle News

見た目からはタンデムシートのスペースが小さく感じるかもしれません。しかし、ここにも街乗り仕様なところがあり、タンデムライダーが膝を極端に曲げることのないように、フットレストからシートまで距離が十分に離れており、オプションで人間工学に基づいて設計されたグラブレールが設けてあります。

SuperSportとSuperSport Sの違いは


Super Sport


出典:Cycle News

出典:Cycle News

出典:Cycle News

Super Sport S


出典:Cycle News

出典:Cycle News

出典:Cycle News
スーパースポーツとスーパースポーツSの2車種のリリースで、何が違うか気になるところです。基本的にエンジン内は同じでパワーも同じです。


出典:Cycle News

出典:Cycle News
しかし、Sはオーリンズ製のフロントフォークとリアショックがついており、またクラッチをきらなくてよりDQS(ドゥカティクイックシフト)がSではシフトアップ、シフトダウン両方で有効になります(スーパースポーツはシフトアップのみ)。さらにソロシートカバーはSのみ標準装備です。

出典:Cycle News
スーパースポーツSのカラーは、ホワイトも設けられています。

価格に関しては、スーパースポーツが12,995ドル、スーパースポーツSが14,795ドルとなっています。

さまざまなハイテク機構


スーパースポーツの制御装置は多くのところに搭載さえれています。

ボッシュ製ABS


出典:Cycle News

出典:Cycle News
ブレーキにはブレンボ製ブレーキシステムをマウントさせ、内部の圧力センサと9MPボッシュABSマルチキャリブレーション・システムによって制御します。ボッシュABSはブレーキングの制動距離を短縮し、安定性を高め、ホイールロックと後輪浮き上がりを防止し、3レベルのブレーキシステム制御を選択することが可能です。
3レベルの調整のうち、レベル1は前輪のみにボッシュABSが作用し後輪アンチリフト機能を解放さえるため、トラック型のパフォーマンスを提供します。レベル2では後輪にボッシュABS作用し、アンチリフト機能が従事し、レベル3はABSシステムをオフにして最大限のストッピングパワーを発揮し、アンチリフト機構はオンの状態です。また、ABS、アンチリフト機構ともに解除することも可能でしょう。

ドゥカティトラクションコントロール(DTC)

ホイールスピンを制御するトラクションコントロールは8モードも選択が可能です。

ドゥカティライディングモード

ドゥカティライディングモードは、ライダー個々のライディングスタイルと異なる道路状況に操作を適合させるために、異なるエンジンパラメータ(スポーツ、ツーリング、アーバン)と電子制御の設定から選択することができます。

ドゥカティクイックシフター(DQS)アップ/ダウン

ドゥカティクイックシフト(DQS)はシフトアップにチェンジする際にスロットルを戻してクラッチを使用せずに、シフトアップが可能になる電子制御システムギヤです。また、スーパースポーツSにはシフトダウンの時にもクラッチを切らなくてよいDQSが標準装備され、ブレーキング時のシフトダウンが非常に楽になります。また、スーパースポーツ用のアクセサリーとして利用可能アップ/ダウンは、スーパースポーツSに標準装備し、スーパースポーツ用のアクセサリーとしても用意されています。

ヘッドライトとインジケータ


出典:Cycle News
ヘッドライトのLCD計装によってハイビームとDRL情報の上部に点灯の必要性を判断し、自動的に光軸を切り替えます。

2017Ducati SuperSportスペック


()内はスーパースポーツS

エンジン

エンジン形式:ドゥカティ・テスタストレッタ11°、デスモドロミック、L型2気筒4バルブ、水冷
排気量:937cm³
ボア×ストローク:94×67.5mm(3.7×2.66インチ)
圧縮比:12.6±0.5:1
最高出力:83.1kW[113PS]/9,000rpm
最大トルク:96.7Nm[71.3 lb-ft]/6,500rpm
燃料供給装置形式:コンチネンタル製電子制御燃料噴射システム、ライドバイワイヤー、ミクニ製53mmスロットルボディ
排気システム:触媒コンバーターと2ラムダセンサーを用いた軽量2-1-2システム

トランスミッション

変速:6速
プライマリードライブギア比:ストレートカット 減速比1.84:1
ギア比:1速2.466、2速1.764、3速1.400、4速1.181、5速1.043、6速0.958
ファイナルドライブギア比:フロントスプロケット15T、リアスプロケット43T
クラッチ:湿式多板クラッチ

シャーシ

フレーム形式:スチールパイプトレスフレーム
フロントサスペンション:43mmフルアジャスト マルゾッキ製倒立フロントフォーク(48mmフルアジャスト オーリンズ製倒立フロントフォーク)
タイヤサイズ:フロント120/70ZR17、リア 180/55ZR17
最大移動量(ホイールトラベル):130/144mm

寸法、車重

乾燥重量:184kg
車両整備重量:210kg
シート高:810mm
ホイルベース:1478mm
キャンター角:24°
前輪トレール:91mm
タンク容量:16ℓ
乗車人数:2名

保証

保証期間:24か月間
メンテナンス:15,000km or 12か月
バルブクリアランス調整:30,000km
 

 

ヨーロッパでの販売は2017年の4月を予定されていますが、日本導入時期は未定です。今のラインナップになかったスーパースポーツは、新たなユーザーを増やすことにつながることができるでしょう。実際にナンバーを取得して乗る際、サーキット走行は極端に少ないため、これぐらいが丁度良いと感じるでしょう。また、これから初めてドゥカティの車両を購入するライダーのエントリーモデルとして最適なバイクであると思います。

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