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【限定解除試験】 30年前の大型バイク暗黒時代を振り返る

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今でこそリッターバイクに代表される大型バイクは一般的ですが、今から約30年前、つまり日本が空前のバイクブームに沸いていた頃、大型バイクは極めて少ない存在でした。

その当時を振り返ってみましょう。

合格率2%の「限定解除試験」


1975年(昭和50年)から、自動二輪免許は3段階に分けられ、125ccまでの小型二輪、400ccまでの中型二輪、排気量無制限の大型二輪に分けられました。なかでも大型二輪免許を取るためには、運転免許試験場での技能試験に合格しなければなりませんでした。

それは、小型限定や中型限定を解除することから「限定解除試験」、ナナハンに乗るための「ナナハン免許」と呼ばれました。しかし、これは非常に難しい試験であり、合格率は2~3%、「日本一難しい国家試験」と陰口をたたかれたものです。

筆者とCB750F

写真撮影:しゅう(Rider編集部)

筆者は30年以上前、6回で合格しました。ただし難易度は都道府県によってかなりの開きがあり、100回以上受けてやっと合格などという超難関のところもあったようです。

試験はまず「事前審査」があり、8の字取り回し、引き起こし、メインスタンドかけを行います。

書類を申請してコースを走りますが、大型らしいメリハリある運転をしないと合格できません。真偽のほどは分かりませんが、後方確認をせずにバイクにまたがったら、それで即不合格なんていう話も・・・。

大型バイクは羨望の的だった


そうなると、ライダーの気持ちは2つに分かれます。
「何が何でも合格して、大型に乗ってやる!」と考えた少数派と、「どうせ受からないし、400ccで十分」と思った多数派です。でもそう思ってみても、やはり大型に乗りたいというのがライダーの性。

例えて言えば、近くに可愛い女性がいるのだけれど、声をかける勇気が出ない。がんばって声をかければ恋は成就するかもしれないけれど、なかなか一歩踏み出せない。でもやっぱり、彼女が気になる・・・。といったところでしょうか。

したがって、当時の国内最大排気量だった「ナナハン」には、今とは比較にならないほどの威厳がありました。

威厳はあっても、実際に走っている大型バイクは非常に少なく、メーカーの販売の中心は中型、大型はラインナップこそあれ販売台数が少ないために活気がありませんでした。

それでも、CB750F、GSX750Sカタナ、Z750FXなどはこの頃に生まれました。


出典:カワサキモータース

バイクを取り巻く状況は、ライダーから雑誌まで、ごく少数の大型と、大多数を占める中型とに二分化されていたと言ってもいいでしょう。

中型の名車を生んだ時代


大型を取り巻く状況が暗かった反面、皮肉なことに、この時代の400ccクラスには多くの名車が生まれました。

中型時代、ホークⅡで行った東北ツーリング

写真撮影:しゅう(Rider編集部)  

ホンダ:ホークⅡ、CBX400F
カワサキ:Z400FX
スズキ:GSX400F、RG400ガンマ
ヤマハ:RZ350、RZ250

未だに語り継がれる名車ばかりですね。これら名車については、また別の機会に書こうと思います。

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