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【豆知識】事故を防ぐための「クロソイド曲線」【カーブに使われている数学】

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道路のカーブは徐々にきつくなる

「クロソイド曲線」という言葉をご存じでしょうか。これは数学用語で、曲率を徐々にきつくしていった曲線を指します。
身近なところでは、車の速度を一定にしてハンドルを一定の角度で回し続けたときにできる曲線です。簡単に言うと、最初はゆるく徐々にきつく(半径が小さく)なっていく曲線です。


出典:Wikipedia

そしてこれは高速道路や国道など、ほとんどの道路のカーブに使われています。一見、丸い円の一部に見えるインターチェンジのカーブも実はクロソイド曲線でできています。
理由はただ一つ。カーブにおいてバイクや車のはみ出し事故を防止するためです。

そのしくみを解説しましょう。

危険な単カーブ

仮に、直線と円の一部を切り取った道路を想像してみましょう。直線のあとカーブに入ると、いきなり最大曲率がやってきます。これを単カーブと言います。


作成:しゅう(Rider編集部)

スピードが遅ければいいですが、速かった場合、バイクならいきなりフルバンクしなければなりません。最悪の場合、左カーブなら対向車線に、右カーブなら路側帯にはみ出してしまいます。転倒することもあり得ますよね。
事故を種類別に分けると、はみ出し等の事故が多いのはこの単カーブなのです。

三国峠で初めて使われた

そうした状況をふまえて、クロソイド曲線は長野と群馬の県境にある三国峠で初めて採用されました。その結果、三国峠における“はみ出し事故”は激減したということです。
群馬県側には「クソロイド曲線記念碑」が建てられ、その歴史を今に伝えています。


写真撮影:しゅう(Rider編集部)

筆者は一度行ったことがありますが、長野県側から行くと、トンネルを出てゆるやかな下り道になったところの右側にあります。
あまり大きくはないので注意していないと見落としてしまいます。


写真撮影:しゅう(Rider編集部)

またカーブには楕円カーブというのもあり、地形や道路の目的によって使い分けられています。
ただし現代の道路において、ほとんどのカーブはクロソイド曲線でできていると言っても過言ではありません。

これを知って走ると、いつものカーブが違って見えるかもしれませんね。数学というと堅苦しいイメージがありますが、意外なところに応用されているのです。

なお余談ですが、ジェットコースターの下りループにもクロソイド曲線が使われています。
これも道路の単カーブと同様で、いきなり下向きのGがかかるとむち打ち症になる恐れがあるためです。

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